GALAXY QUEST

封印されし部屋

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「用がある」と言われたが、いったい何の用だろうか。
カービィとレイとでは何の接点もない。
今、暗く細い道を通っている。
壁は先程と同じ造りで、壁にレイの体全身が映っている。
光が差し込んできた。

暗い所に目が慣れてしまったレイは、腕で光を遮った。
そしてゆっくりと腕を離す。
レイ「・・・・・・?」
巨大な部屋。
左右均等に太い柱が立てられており、それが神秘さを強調している。
レイ達が立っている部分だけ、少し水色から薄い緑色へと変わっていた。
その色は一直線に前に伸びている。まるで道のようだ。
その道を辿って視線を奥へと進めると、部屋幅全体に広がっている階段があった。
此処は神殿みたいな場所ではなく、本当に神殿なのではないかと思う程神秘的だった。
道を進み、階段を登り切った所でカービィがレイに振り向いた。
カービィ「・・・レイ、此処が何処だか分かるか?」
レイはそう言われると、階段の方に向き直り、辺りを見回した。
そしてカービィの方に向き直り、奥の方も眺めてから口を開く。
レイ「・・・・俺の記憶の中にはないな」
カービィ「・・・やはりな」
カービィはそのまま、足音を部屋中に響かせゆっくりと前に進んだ。
カービィ「・・・・俺は此処からこの世界に来た」
レイ「・・・・は?」
レイはその言葉の意味がいまいち分からず、その言葉を発した。
カービィ「・・・分かりやすく言おうか・・・」
カービィが数メートルレイから離れた所で、再びレイに向き直った。

カービィ『・・・此処は俺が驚異を封印した所だ』

レイ「・・・・なっ!?」
レイは呆然としてしまった。
呆然としながらも我に返り、考え始めた。

此処が、あのカービィが驚異を封印した場所?
それなら、此処からカービィが現れたというのも分からない事はない。
確かに歴史では、カービィは驚異を封印したと記されている。
だが、カービィが驚異を封印したのはこんな所にある建築物の中なのか?
確かにこの神殿みたいな所では少しは納得がいく。
だが、歴史には地上ではなくこの星の近くにあった要塞だと聞いた事がある。
何故封印した場所が此処だと、カービィは言い張っているのだろうか。

すると、長きの沈黙を破るようにカービィが口を開く。
カービィ「色々疑問に思う所は多いと思うが・・・まぁ来るんだ。」
レイは黙ってその言葉の通りに従った。
部屋の奥が見えてきた。
レイ達の居る道から一直線に、突き当たりの壁には天井まで続く窪みがあった。
其処からは静かに光る、なんとも幻想的な物があった。

水晶だ。

色々な色の水晶が、その窪み付近に生えている。
レイはそれが何を示しているか分かった。

炎、氷、風、大地、雷、鋼。
その水晶達の左右に、光と闇。

カービィ「さて、此処まで来たんだ。説明しようか」
カービィは静かに光る水晶達の前に立ち、口を開いた。
カービィ「・・・・俺は驚異を封印した。銀河にあった要塞の中でな」
レイは何も言わずに、ただ黙ってその話を聞いていた。
カービィ「・・・脅威が封印され、その役目を果たした要塞は動力を無くし、墜ちていった」
これだ。これでまず一つの疑問が解けた。
カービィが驚異を封印したのは要塞だ。
その封印した場所がが何故此処にあるか、それが今分かった。
カービィは話を続ける。
カービィ「・・・どうやら要塞が星に墜ちきる前に皆は脱出したようだな。現に・・・・」
カービィがレイ越しにあった柱を向いて言い放った。
カービィ「・・・・出てこいよ」
カービィがそう言うと、レイも振り向いた。
柱の後ろからゼルスが出てきた。
ゼルス「・・・・いつから気づいていた?」
カービィ「・・・・・さぁな」
ゼルスがレイの後ろまで歩んできた。
カービィ「・・・現に、このゼルスとか言うどっかで見た事あるような奴が居る訳だしな」
ゼルス「・・・・・?」
レイとゼルスは訳が分からなかった。
カービィ「・・・・話を続けよう。確か、要塞が墜ちた所までは話したよな?」
レイ「・・・・ああ」
カービィ「この場所に要塞が墜ち、俺の旅は其処で終わった。では、何故俺が今生きているのか。」

それだ。

それこそが最大の疑問だ。
自らの命を持ってして封印したはずなのに、何故生きているのか。
一時は「時を越えた」なんて言っていたが、全く意味が分からない。

カービィ「・・・実際、それは俺もよく分かってないんだ」

レイ「・・・・は?」
予想外の言葉だった。
カービィ「何故か頭の中に、俺が驚異を封印し墜ちるまでの出来事が流れてきたんだ」
ゼルス「(・・・・なるほど。それで説明出来たのか)」
ゼルスはそう思った。
カービィ「そうだな・・・ただはっきりと覚えている事は一つ」
レイ「・・・・・?」
レイは一度気が抜けた耳を再び澄ませた。
カービィ「・・・・大事な親友の声がしたんだ。そして、此処で目が覚めた」
二人はまたもや意味が分からなかった。
確かにカービィの時代のことだろうから、分かる訳がないのだが。
カービィ「此処で目覚めたときは流石に驚いたよ。あんな場所がこんな風になってんだからな」
もう頭が混乱してきた。
その中で、一つの疑問が浮かんできた。
レイ「・・・で、何故能力使えんだ?しかも上級とか・・・」
カービィ「ん〜・・・・多分これだな」
そういうと、カービィは後ろにあった水晶を軽く二、三回叩いた。
レイはその意味が何となく分かった。
元々能力の源は勇者が使っていた水晶から授かりし力だ。
その勇者がどんな能力を持って居ようとおかしくはない。
レイ「・・・・で、あのでっかい機械みたいのは?」
カービィ「ぁぁ・・・・あれ?」
カービィは懐から何かを取り出した。
レイ「・・・・それって・・・・」

八つの水晶だった。

カービィ「多分・・・・水晶の精霊が俺と此処に居てくれたんだろうな。また水晶が俺の手の中にあった。」
レイは意味が分からなかったが、何とか理解しようと考えた。
予測では、前カービィが使っていた水晶には精霊という物が宿っていて・・・。
その精霊というのが封印するとき此処に居てくれた。
なので此処に水晶が生えている。
その水晶に能力を授かり、そして再び水晶の一部を授かった。今、各地で結晶化した水晶とは別に。
レイ「・・・って所だな」
カービィ「・・・・って俺はこんな事を話しに此処に連れてきた訳じゃ・・・」
カービィは溜息をついた。
カービィ「・・・・まぁいい。これから話せばな・・・・・」
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