ウィーク・トライブ
ペントミノ
刃物で誰かが切られる音。
その音に誰もが決着が付いたと思うが、そうではなかった。
「ハァ・・・・・糞がぁ!」
グラヴィズはルバスに気付き咄嗟に前に飛び込み、何とか致命傷は避けたらしい。
しかし背中に傷を負っている。
「仕方ない・・・・・・」
懐から何か球体の様な物を取り出すと、それを背中に翳す。
「何やる気だ?」
レイドがそう言った時に、球体から光が発せられ、傷は消えていた。
「全く・・・・・これまで使うとは・・・・・・・」
そして再び槍を構えた。先程とは比にならない様な目つきで睨む。
「今度は何だそりゃあ・・・・・・・・」
グラヴィズの持った球体を、吹き出る血を押さえながら見る。
「・・・・これは・・・・・人の生命を利用して傷を再生する非常に出来の良い物なのだよ・・・・・」
薄笑いを浮かべながら言った。そして傷が完全回復する。
「人の命弄びやがってよ・・・・・・なら使われる前に倒すだけだ!!」
「甘い・・・・倒す。ではなく。「殺す」だろう?」
槍が伸びる。それをレイドが叩き落した。ルバスはもう一本の槍を飛び越え、グラヴィズに切りかかった。
「先程は油断しただけだ」
軽々と避け、ルバスに蹴りをくらわせた。
その場で力なく倒れこむ。
「テメェ!!」
怒りのままに正面から飛び込んでいくレイド。しかし
「・・・・・感情を表に出しすぎるのは、あまり効果的ではないと思うが?」
冷静さを欠いたレイドは考えも無しに突っ込み、脇腹辺りを刺された。
「・・・・・・・・・・・・・」
槍を抜かれ、その場に崩れ落ちる。
「お前らには『殺意』が感じられない・・・・・・・・・。『殺意』が無ければ敵を倒すのは無理だ。そんな甘い考えで――」
「沸いたさ」
血まみれになったレイドが立っている。
「ばかな!?それ程の傷で・・・・・」
「さぁな。俺には具現化やら何やら、全て無意識にやっていた」
驚きを隠せずグラヴィズは動揺する。そして反論する間も無く、次の言葉が来た。
「俺は・・・・・・お前を『殺す』」
「・・・・・・・吼えていろ。立っていられるだけのクズがッ」
「それはお前だろ?」
ルバスがグラヴィズの背中から、肩に手を置いている。
そして耳元で言った。
「お前みたいなクズ・・・俺は人間だとは思わなねぇなぁ・・・・・・・!!」
そして斬りつけようとしたが、飛び退きで避けられる」
「畜生が!!お前等何者だ!?」
「・・・・・・・・・・・」
レイド。そしてルバスの傷が、ゴポゴポと音立て再生している。
「馬鹿な!?・・・・・・お前等もしかして・・・・・・・・」
グラヴィズが思った。第一解放・『ペントミノ』を解放したのだと。
「誰だ?と言ったな」
「・・・・・・・・・」
そして、大きく息を吸う。
「カービィ族だ!!!」
「黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!貴様等はもう許さねぇ!!!」
同様しまくるグラヴィズを見て、溜息交じりで言った。
「・・・・・・・・・感情を表に出すのは駄目だと言ったのは誰だったかな?」
完全にグラヴィズはキレきった。
我慢出来ずに飛び込んでゆく。
「お前本当に俺のこと殺すつもりなのか?」
レイドに向けた二本の槍はいとも簡単に避けられる。そして、避け際に一発斬った。
「・・・・(頭に直接何かが伝わって来て来るな)・・・・・・」
そしてレイドとルバスが同時に剣を振ると、バカでかい衝撃波が出た。
「なにぃ!?」
そのまま衝撃波をもろに当たる。
そして煙が去った時、見えたのは・・・・・・・・・・
「なんだ?あれは・・・・・・・・」
二人が見たのは結界の様な物。スザクがカービィ施設から抜けるために使われた物と良く似ている。
そして結界がパリン。と割れる。グラヴイズが息を切らしながら、何か考え込んでいる。
(どういう事だ・・・・・あんな奴がペントミノを解放させただと!?・・・・・落ち着け、・・・・・・・・・・良く見ればあいつらの解放は不完全だ。少しでも粘り、あいつらのリバウンドを誘えば・・・・・・・・)
グラヴィズは避けるのに専念し、槍を盾のように形を変える。
「量は変えられないが・・・・・形なら変えられるのだよ・・・・・・!」
そして自分を覆う様にする。
「そんな物壊してやる!!」
そして二人で連続切りを加える。
ガガガッガァン!ガン!
鉄を切る音が鳴り響く。そして――
ピシッ
ヒビが入った。もうすぐ割れる。そう思った時。
「・・・・・・血?」
口元から血が出ている。その直後二人とも血を吐き出した。
そしてグラヴィズは槍を元に戻す。
ひび割れは消えていた。
グラヴィズ「残念だったな・・・・・・・」
そして槍を振りかざす。
バチィィ!!
突然火花が出る。グラヴィズの槍からだ。
まるで感電したようにグラヴィズも痺れる。
「ぐ・・・・・・・」
思わず槍を落とした。
そしてレイドが顔を上げると・・・・・・
「お前・・・・・・セィか・・・・・?」
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