ウィーク・トライブ
力
レイド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
レイドは一瞬目を開けた。目の前で槍が止まっている。
目の前で寸止めした槍を、くるくると回しながら見事に取った。
ルバス「何のつもりだ・・・?」
グラヴィズ「クク・・・・殺してはいけない立場にある。貴様等はな・・・・・」
普通に考えたらムッとするが、二人にとっては今はそうでもなかった。
レイド「俺達がカービィだからか・・・・?」
その問いに不満を持ちながらも「ああ」と返事をする。
レイド「って事は・・・・・あの時に現場にいたカービィ達は」「死んだ」
グラヴィズは掻き消す様に言う。
グラヴィズ「死んだ。聞こえなかったか?ならもう一度言うぞ?」
ルバス「死んだ・・・・・?何で?何のために?」
フー・・・と、溜息をしながら言った。
グラヴィズ「世界を支配するため・・・なのか、俺にも分からないがな」
レイド「何言って・・・・」
グラヴィズ「あいつらは野望の為に死んだんだ。いい死に方だろう?嫌われ者の種族が有効利用されるとは」
レイドから何かが切れたような音が聞こえる。
レイド「じゃあ・・・・・よ。罪のねーあの人等は・・・・
お前等の野望の為に死んだってか!!!!!!」
グラヴィズ「静かにしろ。その口掻っ切るぞ。・・・・罪が無い?・・・・ほう。500年前。世界を地獄に貶めたのは誰だったか?」
手を強く握る。
ルバス「過去の話だ・・・・てめぇの様な輩がいやがるからこんな事になるんだよ・・・・」
グラヴィズ「何でも良い・・・・・お前等は・・・・死なない程度に痛めつけ、動かぬようにしてから生贄にするつもりだ」
ルバス「捕まえるんなら軍のやつ等にまかせりゃいいんじゃねぇのか」
わざと冷たく言い放った。
グラヴィズ「この私が・・・・この私の手で貴様等を殺したいと思った。ただそれだけだ・・・・・」
そう言うと、槍を構える。
グラヴィズ「手土産だ・・・・・・面白いものを見せてやる・・・・・・」
そしてその瞬間―
ザク
「・・・・・・・・!?」
槍がレイドの左肩に刺さっている。しかしグラヴィズが動いた音は全く聞こえず、気が付いた時には槍が刺さっていた。そしてて槍が抜かれた。
反動で吐血する。
ルバス「大丈夫か!?」
レイド「・・・・・お前も怪我してんじゃねぇかよ・・・・」
レイドの目線はルバスの足。膝の辺りから血が噴出している。
グラヴィズ「ククククク・・・・精々苦しんでいろ・・・・」
レイド「てめ・・・・・何した・・・・・」
グラヴィズは足を一歩も動かしていない。しかし刺された。
「驚いたか?まぁ良く見ろ」
そして槍を上に上げた。
ルバス「伸び・・・・・・!?」
槍が伸びている。奇妙な音を発しながら。そして伸びた槍は天井をも刺す。
「おっと・・・天井を壊すのは駄目だったな」
そう言い、槍の長さを戻す。
そして笑みを浮かべながら二人を見下した。
「初めて見ただろう?これは・・・「カリオス」と言う特別な鉱石を使用した槍だ。「カリオス」は様々な能力を持っているらしくてね。中々貴重なのだよ」
ルバス「んな物があるってのか・・・・」
レイド「そんな事はどうでもいーんだよ・・・・・」
話を切り替えたのはレイド。左肩を抑えながら言った。
レイド「・・・・ギルは何故捕まえている!?」
グラヴィズ「糞種族風情と話すのは疲れるな。・・・・まぁいいだろう。・・・・ギル・・・・か」
そして、次に発した言葉。
グラヴィズ「実に腹が立った」
レイド「・・・・・・」
グラヴィズは歯軋りをし、額から血管が浮き出ている。
グラヴィズ「あの薄汚い種族・・・・気品の欠片も無いな。まさに「自然」に生きるって感じがしてならない。まぁ貴様らに何を考えているかわざわざ教えてやる義理は無いが、あれもまた・・・・・カービィ同様の死に方を・・・・」
レイド「黙れ」
鋭い目でレイドを睨む。
グラヴィズ「何と言っ「黙れっつってる」
次はルバスだった。
少しの沈黙が流れた。その時グラヴィズが片手で目を覆う。
グラヴィズ「ハァー・・・・丸腰で随分威勢がいいな」
黒の長髪を払い、再び眼光を向ける。
しかしレイドは一歩も引かない。
レイド「悪いが・・・・全く負けるきしねー・・・・・・・」
レイドが手を合わせる。ルバスも同様だった。
そして手の双方を左右に引くと、そこに光が現われた。
グラヴィズ「具現化・・・・そうか・・・貴様が・・・・・」
レイドとルバスには何を言っているのか分からないが、そんな事も気に止めず、
光が消えたときに、光の代わりに剣が出てきていた。
そしてレイドはそのまま地面を蹴る。
その反動で浮き、グラヴィズ目掛けて剣を振り下ろした。
グラヴィズ「大振りすぎる・・・・・」
そう言って剣を槍でなぎ払い、もう一つの槍を突き出す。
はずだった。
しかし、レイドの力は想像以上に大きく、一発目の攻撃を受けた時に反動でのけぞった。
グラヴィズ「チィ・・・・・・・・・・・!?」
気が付けばルバスが消えている。つまり――
後ろ。だ。
ズバァ!!
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