ウィーク・トライブ

奇襲

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緑で追われた森に月の光が照らす。
満月の光が葉の間に入り込み、三人の顔を照らした。
「疲れた」「疲れた」と妙な声が連呼されている。
レイド「疲れた・・・・疲れた・・・今日この頃歩いてばっかだぞ・・・・・」
二人は町で追われ、抜け道に村まで連れて来られ、そのまま祭り、その後訳在り、そして今も尚歩いている。
食べ物は村で配給されていた。しかし、何時間か食べてないので腹は減っている。スザクの村まで耐えなければならないのだ。
ルバス「流石にしんどいな・・・・後どれくらいだ?」
スザクは少し笑う。
スザク「こっからあまり遠くない。もうつくさ。10分ってとこか」
レイドは良かった〜と、つい口に出してしまう。
そこで又話を区切る。
レイド「でさぁ〜・・・本題、唐突に行くけど何で俺達を助けたんだ?」
スザク「・・・・・・・」
少し悩み、口を開いた。
スザク「いゃぁ、俺らは元々カービィ族助けるために活動してたってのに・・・・・・・・急にあの状況だからな・・・・俺も命狙われてる感じだったし・・・・とりあえずお前等助けたみたいな感じか」
「とりあえず」と言う理由に「はぁ!?」と息を合わせる二人。するとスザクが続ける。
スザク「あ、そうだ、お前等何かやったのか?」
レイド「え・・・別に何も・・・・」
まずそう疑うのが普通だろう。最初からいた仲間ではなく、最近来たばかりの新人だからだ。
しかし、自分も命を狙われていたからか、すぐさま善悪を見極めようとしたのだろう。
スザク「そうか・・・・ん〜・・・」
と、その時

ガサッ

レイド「何か聞こえたが・・・・・何だ?」
急激に静まった。・・・・追っ手なのだろうか。
心臓の音が妙に聞こえだした。
風で揺れた葉が注意をひきつける。
レイドとルバスは、運よく鉄の棒・・・何か分からないが、恐らく機械等の一部だろう。とにかく、無意識に側にあった棒を拾い上げる。
ルバス「一体なんだ・・・・・?」
心臓の音が次第に激しくなる。レイドはキョロキョロと見回した。
レイド「くそ・・・・何処だ・・・・!?」

ザザッ

「!?」
スザク「・・・・・・猫か」
レイド「はぁ!?猫!?」
先程の正体は猫だったらしい。安心する三人。

ザッ!

「死ね!!」

カァン!!

レイド「な・・・・・!?」
レイドとルバスは音がした後ろを見る。スザクが何者かの攻撃を防いでいた。
スザク「チッ・・・・猫はフェイクか!」
スザクは槍を振り払うと、相手はくるっとバク転で避ける。
スザク「誰だお前は!」
スザクが怒鳴りつける。相手の人物は体を茶色の生地で覆っており、ほとんど姿が見えない。
そして「うるさい!」と言い返した。
「答える義理は無い・・・・・それよりお前等はカービィ族だな!!」
カービィ族だとばれた時にはいつも驚かれるが、ここまでの憎しみがこもった声は初めてだった。
「そしてお前!何故カービィ族などといる!?」
スザク「へ・・・・なら俺も答える義理は無いな・・・・・・」
スザクは先ほど言われた言葉通りに返す。
そうか・・・と目を瞑りながら言った。
「ならば消してくれる!!」
そう言って飛び掛ってくる。
レイド「この手の戦闘初めてじゃねぇんだよ・・・!」
持っている棒を握り締め、飛び掛った。普通に防がれたが、
スザクの槍が突き出され、避けるために少し距離を保つ。
ルバス「・・・・今だ!」
ルバスは後ろに回り込んでいた。後頭部に思い切り棒を振りかざしたが、腕で捕まれた。
レイド「くらえっ!」
スザクとレイドは、同時に攻撃をする。しかしそれも避けられる。少し引き下がった。
「ち・・・・・・三対一は流石に分が悪いな・・・・それとここまでの奴とは思わなかった。今回は引かせてもらう」
スザク「・・・・・」
謎の人物は森の中に姿を消した。その時レイドが追おうとする。
ルバス「待て!もし一人で行ったら敵の的だ!それに、あいつもう見えないしな・・・・・」
レイド「じゃあどうするんだよ!」
そこでスザクが口を挟む。
スザク「まぁ・・・ほっとけばいいだろ」
そしてスザクは村目指して歩き出した。
口論していた二人もそれに気付きついていった。

レイド「・・・・なぁ・・・大丈夫か?」
ぼそりと呟く。
スザク「何がだ?」
レイド「さっきの奴が急に襲ってきたりしねぇかな・・・・・」
スザク「・・・・わからん・・・けど、あそこで止まってるよりはいいだろ。出来るだけ早く抜けるぞ」
レイド「ん〜・・・・・・」
小声で話す二人。ルバスも少し回りに目をちらつかせる。
ルバス「10分・・・だよな・・・・・も着くか?」
スザク「ああ、そろそろだな」
レイド「ってか・・・・急がないと俺達追われるんじゃ・・・・」
レイドが珍しく知性のこもった発言をする。
それにスザクは即答した。
スザク「大丈夫だ」
レイド「何で?」
スザク「あれはな・・・・結構不自由な所が多いんだよな・・・・・・・」
小さく舌打ちをする。
ルバス「どういうことだ?」
スザク「カービィ族を見かけたら捕まえて良い。って命令は出てるんだが、勝手に外には出ちゃ行けねぇんだ。一旦上の奴に報告してからじゃないとな。それは、前まで不自由だったが、今となれば嬉しい事だ」
レイド「・・・・・・・・・・そーなの?」
レイドにはよく軍などの事が分からない。敵が来たら捕まえればいいじゃん。とぐらいしか思わないらしい。
スザク「まぁ、結構不自由なもんだ。・・・お、見えてきた」
森を抜けるとすぐに村が見えた。少し距離はあるが、そこまでゆっくりと歩き出した。
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