GALAXY QUEST

脱出II

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レイ「・・・・うおわぁっ!」
ゼルス「危ねぇな・・・・ちゃんと回避しろよ!」
レイ「う、五月蠅ぇ!わかってらぁ!」
二人は今も尚、この兵器だらけの砦を飛び回っていた。
そしてまた、二人を襲う兵器が飛び狂う。

ウィーン・・・・・!!!

左の壁からの光線兵器。多分レーザーだ。
レイ「・・・今度はこっちか!」
レイは後ろに素早く回避する。
その赤い閃光はレイの髪をかすめ、向こう側の壁に直撃し爆発を起こす。
レイ「おい、ゼルス!お前も手伝え!」
ゼルス「・・・・了解!」
そう言うと、ゼルスがレイの肩の上で立ち上がり銃を構える。
そして再び兵器の嵐。
遠くの方での機械音の後、其処の両壁に無数の穴が開ける。
レイ「・・・・・まさか・・・・・」
予感は的中した。
先程レイ達を襲った閃光が、無数の穴から再びレイ達を貫かんばかりに光り出した。
レイ「・・・・しっかり掴まって撃てよ!」
ゼルス「・・・・当たり前だ!」
レイは速度を上げた。
この空間の冷たい風が心地良かったが、今はそんな事を言っていられる場合ではない。
レイ達は閃光の嵐の中に足を踏み入れた。
早速目の前に無数の閃光が現れる。
一つ目は下に回避。二つ目、三つ目は大きく旋回して回避。
そして下から上へと伸びゆく四つ目の閃光は素早く前方に回避した。
ゼルス「・・・・全部まとめてふっ飛びやがれ!」
肩の上での銃声。
太い弾丸が尾から煙を立てながら、両壁に放たれる。

ドカァァァァァアン!!!!!

もの凄い爆音と共に、穴が砕け散った。
と、同時に壁が崩れ去り、二人は更なる危機に陥った。
レイ「おい!お前何やってんだよ!」
レイが数多の閃光を上下左右と回避しながら怒鳴る。
ゼルス「五月蠅ぇ!ならお前がやれ!」
レイ「ぁぁ・・・・だったらやってやるさ!」
レイが更に速度を上げる。
右からの四、五本の閃光。
それを上手く誘導するように回避し、閃光は反対側の壁で爆音をあげた。
その爆音が無数の穴に見事に命中し、大半の閃光は消えた。
レイ「・・・・へっ!どうだ!」
ゼルス「・・・・ぅ、五月蠅ぇ!」
そして何故か、崩れゆく壁が崩れるのを止めた。
ゼルス「・・・ん?」
後ろからの大がかりそうな機械音。
前にレイ達を襲ったあの巨大な丸鋸が両壁から顔を出し、前より更に素早く迫ってくる。
赤き閃光は尚も光りレイを襲い掛かってくるので、回避は更に困難となった。
レイ「・・・・マジかよ!」
前々からレイは勘づいていた。
此処に入ったときと出るときで構造が違うような気がするのだ。
本部と構造は同じはずだ。構造を知っているレイがこんなに脱出に手間が掛かる訳がない。
結構飛んだはずなのだが、まだ地下さえ脱出していないのだ。
冷たい風と暗闇がレイ達を包み込む。
すると、考え事をして気が散ったせいか、数多の閃光の一つが前から迫ってくるのに気づかなかった。
ゼルス「おい!前!!!」
レイ「ん・・・?うぁぁあ!」
一心不乱に回避しようとする。だが、時既に遅し。
脇腹にもろに入り、バランスを崩す。
レイ「うぁっ・・・!!」
片腕で脇腹を抑える。
ゼルス「何やってんだよ!!」
ゼルスが閃光の穴を破壊しながら叫ぶ。
二人は一直線に暗闇の底へと墜ちていった。
鈍い音と共に、痛みと床の冷たさが伝わってくる。
レイは痛みを堪え、天へと視線をずらす。
赤き閃光はもうレイ達の事を追ってこないようだ。

問題はもう一つ。

視線を真横にずらすと、底にはもの凄い勢いで迫ってくる巨大丸鋸があった。
レイ「・・・・・んぉ!?」
レイははっとして回れ右をし、走り出した。ゼルスも続く。
二人の足音は此処一帯に響き渡った。
すると、冷たい壁にぶち当たる。行き止まりのようだ。
レイ「くそっ!どうなってやがる!」
レイは無意味と分かっていながら壁に拳を叩きつける。
方向転換をする。其処には巨大丸鋸。
もの凄い騒音を立てながら接近してくる。
ゼルスは負けじと銃を構え、数発の弾を撃つ。
だが、無惨にも弾かれ、傷一つついていないようだ。
ゼルス「・・・・駄目だ!あんなの破壊出来やしねぇ!」
流石にもう運も尽きたか。
そう思って目を静かに、ゆっくりつむった。

すると、目の前で騒音がゆっくりと消えていった。

レイは恐る恐る目を開ける。
目の前には巨大丸鋸。
が、止まっている。
丸鋸が顔を出している部分から一筋の煙が出ていた。
故障でもしたのだろうか。
まだ運は尽きていなかったようだ。
二人はとりあえず、息をついた。

『何だと!?故障が見られるとは何事だ!』

『今モニターに映します!』

ブゥン・・・・

『・・・・何だ!?この液体は!!』
煙が立っている所に橙色の液体。
恐らくソロが穴に落ちたとき、こぼれた二、三滴のジュースだ。
それがこの丸鋸を操作する部分に時間をかけて到達し、運良く煙を噴き上げさせたのだ。
そんな事とは知らず、レイ達は脱出方法を考えていた。
反対方向はガレキの山、此処には壁。
破壊するにも精神力が足りない。回復まで時間が掛かりそうだ。
すると、ガレキ側の方から凄い音が聞こえてきた。

ドォォォォォオオオオン!!!!!!!

レイ「・・・・!?」
急いで方向転換をする。邪魔な丸鋸は押しのけた。
すると、其処には見覚えのある人物の影。
ブラウン「――ったく、どうなってんだ・・・・・ん?」
ブラウンがハンマーを肩に、此方に駈け寄ってきた。
ブラウン「・・・・お前等も迷ったのか?」
すると、レイが即答する。
レイ「迷ったと言うより行き詰まっただな」
すると、ゼルスが横から口出しをする。
ゼルス「・・・・ところで、お前誰だっけ?」
ブラウン「ん・・・?まだ言ってなかったか?」
レイとゼルスが同時に頷く。
ブラウン「・・・・俺の名はブラウンだ」
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