GALAXY QUEST

解き放たれる秘密

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レイ達は闇の中にいる。
その闇は一向に照らされる気配はない。
途中でソロが息が上がっていたが、レイはそれを気にも留めなかった。
すると、やっとの思いで光が差し込んできた。一体どの位歩いただろうか。
レイ「・・・・これは・・・・!?」
青い灯火。
レイは近くにあったその灯火を一つ抜き、辺りをよく見えるようにした。
地面は地上と同じ石造りのようだが、まるで神殿のようだ。
太い柱が何本と立ち、それを青白い灯火が照らし続けている。
それにしてももの凄い広さだ。
レイは迷わないように灯火を前に突き出し、前進し続けた。
珍しくソロが怯えていない。
レイはそれに疑問を持ちながらも、尚も歩み続けた。

奥に進むに連れ、空気が重くなってくる。
妙な威圧感を感じたのはレイだけじゃないようだ。
ゼルスが後ろで銃を構えた。弾込めもしている。
ソロはいつもとは違い、ふざけているのではなく真剣な表情でただ前を見続けている。
レイ「(軍の奴・・・・一体どんな物を探してやがんだ・・・!)」
レイはそう思いながら、警戒して尚も進み続けた。

何という殺気だ。
抑えるのもやっとだ。凄い威圧感。
それは進み続けるにしてかなりな物になってきた。
もう歩くのさえ困難だ。しかしレイ達は尚も進み続ける。
すると、この神殿のような部屋一杯に響くような音が聞こえてきた。

ドク・・・・ドク・・・・ドク・・・・・ドク・・・・・

ゼルス「・・・何の音だ・・・!?」
微かに何か音が聞こえる。レイはそれを気にしながらも、歩みを止めない。
謎の音はどんどん大きくなっていく。増してくる威圧感と共に。
音はもう完全に聞き取れるぐらいの大きさになった。
ゼルス「・・・・近いぞ・・・」
レイ「・・・・ぁぁ」
この威圧感と謎の音の正体がすぐ近くにある。
やがて青白い灯火により一つの影が微かに照らし出される。
レイ「でかいな・・・・一体なんだ?」
レイは警戒を高めたのか、それ以上進まない。
???「教えてやろうか・・・・?俺達が探し求めていた物・・・!」
後ろから響くような声が突然聞こえてきた。
レイとゼルスは素早くそれに反応し、声の主へと向き返った。
しかし、ソロだけはレイ達が見ていた所を見続けたままだ。
闇の中、一つの影が灯火によって照らし出される。
レイの見た事のある顔。
そしてその人物もレイを知っているようだった。

???「久しいな・・・『ラディアスの白き龍』よ」

その人物はレイを片手で指さし、言った。
すると、レイではなくゼルスが口を開く。
ゼルス「『ラディアスの白き龍』だと!?噂には聞いていたが・・・・!」
レイ「・・・・アルグス中佐・・・!!!!」
レイがゆっくりと口を開く。
アルグス「ほぅ・・・・覚えていたか」
アルグスという男は此方に歩み寄ってくる。
アルグス「風に乗り空中を舞い、確実に標的を切り裂く・・・」
アルグスは途中で歩むのを止め、レイと十分な距離を保った。
アルグス「そして龍のように素早く、力強く・・・・それは次第に白き龍と恐れられるようになった・・・・」
レイはとても険しい顔をしている。
レイ「・・・・そんな名前・・・そんな名前は捨てた!!!」
レイは片手で振り払い、叫んだ。
アルグス「・・・話は変わるが、それが何か知りたいか?」
アルグスはレイ達越しに、ソロがずっと見続けている何かを指さした。
レイとゼルスは黙ったままだ。勿論ソロも。

ウォォォォォオオオ・・・・・・・・・

後ろで馬鹿でかい呻き声がする。
その声と共に再び威圧感が増し、レイとゼルスはソロと同じ向きに戻った。
アルグスは薄笑いをあげながら指を鳴らした。

パチッ!!

全体が明るくなった。
まるで照明を付けたかのように。その明るさの主は分からない。


そしてその何かの正体が分かった。


レイ「・・・・何だと!?」
ゼルス「・・・馬鹿な・・・!!!」
ソロ「・・・・・」
馬鹿でかく白い体。
はためく巨大な翼。
腹部には巨大な水晶のような物が埋め込まれるようにあり、そして其処から赤い線の模様が枝分かれするように伸びる。
アルグス「其奴の名を教えてやろう。其奴の名は・・・・・・」

ソロ・アルグス『・・・・・大天使、ミカエル』

二つの声が重なった。
レイとゼルスが驚きの顔を浮かべる。
レイは驚何かと何かが繋がったような顔。
ゼルスは何かを思い出すように驚いた顔。
ソロは何もかも知っていたかのような顔。
そしてアルグスは、薄笑いを浮かべる。
ゼルス「まさか・・・こいつが・・・」
レイ「・・・九つの堕天使・・・!!!」

ウォォォォォオオオ・・・・・・・・・

ミカエルは唸り声を上げる。
ゼルス「俺も聞いた事がある・・・十数年前にこの世界に落ちてきた九つの何か・・・・・」
もはや普通の子供達が知っている天使のような平和な物ではない。
人型と言えば人型だが、とてつもなく巨大で頭はあるが目などの顔がない。
アルグス「もうすぐ目覚めるか・・・・俺には手に負えない代物だな・・・・」
アルグスは冷静さを全く欠いていないようにそう言いった。
このような巨大な化け物を目の前にしてそんな事が言える方が不思議だ。
アルグス「・・・・目覚めさせたのはお前達だ。後始末はお前達でやっ貰おう・・・・」
アルグスはそう言うと、音を立てて消え去った。
と言っても、ミカエルの唸り声でかき消されてしまっていたが。
レイ「・・・こんな普通の街の地下に・・・・こんな大がかりな仕掛けを作って・・・こんな物が眠っていたというのか!?」
レイはミカエルを見上げて喋る。
気づくとソロが何処にも居ない。逃げたのだろうか。
今居るのはレイ、ゼルスの二人。そして、とてつもないデカブツが一つ。
だんだんミカエルの鼓動が強くなってくる。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!

ゼルス「・・・!?・・・何だ!?」
とてつもなく強い揺れがレイ達を襲い、そしてそれが止んだ。
レイ「・・・・・・・?」
レイは目の前を見てみた。
巨大な白い拳。それが自分に迫ってくる。
レイ「・・・・!!」
レイは急いで横に緊急回避した。

ドォォォォォオオオオン!!!!!!!

拳は後ろの柱に当たり、それを粉砕した。
レイ「・・・何て言う力だ・・・!」
レイは粉砕された柱を見ながら言った。
拳はゆっくりミカエルの元へ戻っていく。どうやら動けるようになったようだ。
ゼルス「こんな怪物が暴れ出したら・・・ここの街一つじゃ済まないぞ・・・・!!」
ゼルスは銃を構えて言う。
同じくレイも片手を突き出した。
レイ「(こんな怪物が・・・軍の求めていた力!?・・・しかしほうっとく訳にもいかない・・・勝てるのか!?)」
しかしその答えも出ずに、横からの叫び声。

ゼルス『切り払え、氷結の弾丸!アイス・スキャナー!』

ゼルスの持つ銃から弾が発射され、そしてそれが氷結を纏い鋭く光った。
その弾はミカエルに向かって一直線に放たれた。
レイ「待て!少しは様子を窺って・・・・・・」


遅かった。


氷結の弾はミカエルの身体に触れる前に崩れ去った。
ゼルス「・・・・何だと!?」
ミカエルがその手を突き出し、その影はゼルスとレイの二人を覆った。

バシィッ!

レイ「・・・・・!?」
体が急に動かなくなった。
まるで何かに縛り付けられたかのようだ。
横をやっとの思いで向くと、ゼルスも同じ状況に陥っている。
レイ「これが・・・・堕天使・・・いや、大天使の力・・!?」
目の前には再び巨大な拳。
レイ「(・・・・これで終わってしまうのか・・・頼む・・・何でも良い・・・・何でも良いから起きてくれ!!!!)」



そして拳は振り下ろされる。
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