クリエイターズ!リターン!

希望の旅立ち

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「……船かよ…………」
 ――船なんて初めてだなぁ……船着場に集まっていた理由も分かる気がする……
 ――確かに旅の人数が減れば旅費が浮いて船にも乗れるかな……
 ……いやいや!何を考えているんだ俺は!仲間全員と一緒に旅をする方が良いに決まっている!
「お〜ぃ、リュウ〜」
 重い表情を見せ、考え込んでいるリュウを見て不安に思い、ライが呼びかけた。
「おぉ!大丈夫大丈夫!何でもないから!……ところでさぁ!船の券とかは?やっぱ必要なんだろ?」
「あぁ!それなら大丈夫!さっき科学班をエイダがパシらせ」
「…………」
 エイダが恐ろしい形相でライを睨みつけている。ライは背後から殺気と視線を感じ、言葉を本能的に途中で止めた。
 ……エイダ、そろそろ止めてやれって……リュウはこの状況を見てそう思ったが、声に出す事は決して無かった。多分他の奴らもそうだろう……
 暫く雑談をしている内にドタドタと荒々しい音が近づいて来る。どうやら科学班のようだ。
「い……そい……け…………券……を……」
 ……自分から進んで喋る事も出来なくなるまで走ることはあまり無いだろう……
……走らされたのかお前等……エイダと科学班以外は心の中で深く同情したが声を出して言う事は決してなかった。
「遅い」
「そ……そ……んな……ガク…………」
 疲れ果てた三人にエイダが止めの一言。激しく心に突き刺さる。
 ――あんた鬼か?鬼なのか?……恐怖すら感じる…………
 エイダと科学班以外の仲間が軽く震えた様に見えたのは気のせいだろうか……
「……まぁ良い、早く船に乗ろう。そろそろ出港の時間みたいだし…………」
 エイダも科学班に飽きたのか、ふと気付いた様に言い出した。
「そうだな……乗ろうか……」
 仲間の一人一人が物悲しい様な切ない表情を見せる。リュウだけは明るい表情だった――いや、そう見せているだけだろう。
 悲しいという感情を抑える為に……
 他の仲間もそれに気付いたのか、徐々に笑顔を取り戻していった。
「よし!行こう!」
 リングを所持している仲間とディアが客船に次々と乗っていく……他の仲間は静かにその光景を見届けていた。(科学班は気絶中)
 リュウ達も含め、全ての乗客が船に乗ったのを確認した一人の船員が合図を出すと、船から重厚な汽笛の音が大きく響き渡る。
 それと共に、見送る人々にテープが投げられ、静かに岸を離れていった……
 それを見た仲間達はそれぞれ思い思いの言葉を異大陸へ旅立つ仲間達に向かって放った。
「ディア〜!記憶が戻ったらレコードビレッジで祭りでもしような!」
「私全然役に立てなかったけど……待ってるからね!」
「絶対に消えたりしたら許さんからな!」
「うちらも無について色々と調べてみるからね!」
「重要な事を見つけたら連絡するよ!」
「今度会うときまでには絶対に役に立てるようになるからな!」
「だから絶対に!」
『絶対に無事に戻って来いよ〜!』
 ……最後に見送った仲間達全員の言葉が揃った。旅立つ仲間も必死に声を出し、今の言葉に答えた。
『絶対に無事に帰って無も倒して来るから!』


 客船 甲板


 ……急に券を手に入れて乗った客船にしては、意外にも豪華な客船だった。
 ――出港の時も中々豪勢だったなぁ――結構快適だし……
 リュウは少し満足げな笑顔を見せた。
「俺は暇つぶしに船を探索してみるかな……お前らはどうする?」
 思いの他広く、賑わいのある船なので興味をそそられたのか……リュウは仲間に質問してみた。
「俺は食堂で飯でも食うかな……」
「ぁ!それなら僕も一緒に行くよ!」
「僕も行こうかな……小腹が空いたし……」
 ロキとライとグラインが食堂に同行するようだ。――他の仲間はどうだろうか……
「私は……そうだ!この船、個室が取れるらしいから其処でのんびりしよ〜っと!」
「私も部屋を取るとしよう」
「私も行きます〜」
 ララとエイダとディアは各々の部屋でくつろぐらしい。
 綺麗にリュウ、他男組、女組に分かれた。
「じゃあ何かあったら甲板に集合な!」
『オッケィ!』
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